問題作

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この中途半端な評価を受けているのが見たことない人でも名前は知っているであろう

「桐島、部活辞めるってよ」これは問題作。結論から言っちゃうとこの映画に桐島は出てこない。厳密にいえば出てるけど一瞬屋上に居たとこだけ。セリフも無い。

桐島が部活辞めたことから始まるその周りにいた人間の変化の映画なんすよね。

女同士の仲良くないってお互いわかってるのにグループでいる感じとかリアルすぎてやばいし、桐島が抜けたバレー部とか地獄すぎてここもやばいし、桐島と真反対な存在の陰キャの映画部とかそもそもやばいし、そんなやつらの人間関係が色々やばくなっていく映画なんだけどいかんせん桐島が出てこないことに一回目の視聴では戸惑って頭に入ってこない。

ちゃんと見た人も良く描けてる青春映画とかで片づけてるからこその中途半端な評価何だと思う。

ただ、この映画程考察が面白い映画も他にはないんっすよね。

桐島はキリストだとか天皇だとか大げさだろって思うけど意外と読むと納得するんですよね。学校という狭い空間の中にいるヒエラルキーのトップは彼らにとってキリストや天皇と同じであっても不思議じゃないし。そんな象徴が居なくなって困る信者のカースト上位集団と、影響を受けないカースト下位の陰キャ達。ここをものすごく上手に描いてると思います。だからただの青春映画なんかと一緒にされたら困る。

最後、桐島に最も近かった彼女も居て運動神経もいいカースト上位の子が涙して終わるんだけど、何故泣いたのかは実は明確な答えは出ないまま終わる。この投げかけに対しても様々な考察があるので、ぜひ一度見て自分なりの考えをもって考察サイトとかのぞいてみてほしいと思います。ほんとすばらな作品です。

 

今日はこんな感じ。

またね